『線は、僕を描く』を観て、読んだ

かなり好きな作品になった

水墨画という世界を映像や音楽で楽しみたいなら映画を!
『線は、僕を描く』の世界観を細かくじっくり楽しみたい人は小説を!
映画も小説も両方楽しんじゃうのもアリです!

どちらもオススメ!

私は映画から入りました!
映画でとても感動して心に刺さったので原作の小説も読んでみたという感じです。
小説は映画と同じかそれ以上に感動して、大好きな作品になりました!
小説を読んでみると設定や構成など違うところはたくさんあります。結構、省略されているところもあるんだなぁと思いました。
ですが、小説を一本の映画にまとめるためには仕方のないことだと思います。原作と映画は異なる物語となっています。
だからといって、映画はダメだという感想にはなりませんでした。むしろ、音楽や映像や役者さんの演技などにより映画の力を存分に発揮させることで、映画ならではの『線は、僕を描く』を表現しているなと感心しました。ただの小説のダイジェスト版にはなっていないのがすごいところです!
小説は主人公に寄り添って物語や世界観をじっくりと楽しむことができます。
映画はギュッと圧縮されていて、誰でも分かりやすく気軽に楽しむことができます。
まずは気軽に映画を観て、刺さったら小説も読むって感じがオススメかもしれません。まぁ、私がそうだったからというだけですが笑

小説と映画で異なるところはあるけれど、伝えたい根幹の部分は同じとなっていると思います。映画の方にちゃんと小説へのリスペクトがあるのでしょう。だから、どちらも素晴らしいという感想になったのかなと思います。

映画

主人公の霜介がひょんなことから水墨画の巨匠である篠田湖山の弟子となり、水墨画を通じて周りの人と接していく中で、塞ぎ込んでしまっていた殻を破っていくという物語です。
映画版は師匠の湖山先生と兄弟子の湖峰さんが渋くてカッコいいですね!
特に湖峰さんの本気を見れるあのシーンは一気に画面に惹きつけられて、目が離せなくなりました。これが映画の良さというものなのでしょうね。映画にしか出せない色と言いますか。とにかく素晴らしかったです。
小説版では霜介の能力というのがしっかりと描かれていますが、映画はシンプルな感じになっています。千瑛との関係性とかも。でも、それでいいのかなと思います。2時間でまとめられなくなりますからね。
霜介が水墨画と出会ったことで自分の人生を歩き始めるようになるまでの過程をとてもよく表現できている作品だなと感じます。
そして何より、映像があるからこそ水墨画を美しく、よりカッコよく表現されているのがいいですよね。これは映画だからできる表現だと思います。
俳優さんたちの演技も素晴らしいので、ぜひ観てみてください!

小説

小説は霜介が孤独という部屋の中から周りとの関係性を育んで、殻を破っていく物語がしっかりと描かれています。
霜介がなぜ弟子に選ばれたのか、そしてこれほどまでに成長できているのかという細かいところまで納得できるような描写がしっかりとあります。
あと、湖山先生がちゃんと師匠してくれているし、兄弟子たちや翠山先生らと触れ合うことで霜介が快復していっているなと暖かい気持ちになります。
また、千瑛さんとはちょっとギスギスした関係から始まり、お互いを尊重して高め合っていく関係性になるのがいいですね。
霜介の両親からもらった暖かいものがあるからこそ、これだけ周りの人たちが霜介の手助けをするし、またそれを通じて周りの人たちも救われているのだなぁと思いました。

映画では出ない兄弟子の湖栖さんの不器用な優しさがとてもホッコリしました。そして、湖栖さんと千瑛さんに対する湖山先生の師弟関係ならではの厳しさもしっかりと描かれています。
霜介だけではなく、周りの人たちがどう変わって成長していくのかもしっかり楽しめるのが小説のいいところだと思います。
気になった方はぜひ読んでみてください!

「何かになるんじゃなくて、何かに変わっていくものかもね」

この言葉が一番刺さったと思います。映画でも小説でも冒頭に湖峰さんが霜介に言うセリフです。
人というのは何かになろうなろうとしてしまいます。かつての私がそうだったように。
ですが、まずは何かやってみて、それらの経験の積み重ねで何かに変わっていくものだなと思いました。
というか、もう何かに変わっていたのかもしれない。
ちゃんと自問自答していないとそれは分からないと思います。なので、これからも日記を続けて自分と向き合っていこうと思います。
そして、成功しなきゃというものに囚われるのではなく、子供の時みたいに失敗してもいいからまずはやってみる。
そうして一歩一歩進んでいきます!