『一線の湖』を読んだ。

大切なもの

貴志祐介先生以外の作品も楽しめるようになってきました。自分の世界が広がってきているのかもしれませんね!
今はエッセイや小説を楽しんでいますが、さらにそこから興味が広がって、自分の好きを見つけられる気がします。
自分の素敵だと思ったものの中に宝物があるんですもんね!

続編!

『線は、僕を描く』にすっかり魅了されてしまったので、早速ですが続編の『一線の湖』を読ませていただきました!
前作を読まれた方は必ずこちらの続編を読まれたほうがいいです!断言できます。
前作では、霜介が水墨画との出会いにより、過去の辛い経験からようやく立ち上がることができるようになって、今を生きることができるようになった描写が美しく描かれています。
そして今作では、霜介が水墨画を通じて出会った人々との触れ合いにより、どう過去と向き合い、どう未来に向けて歩み始めるのかが描かれています。
今回も素晴らしいシーンが多かったです。水墨画の描写は圧巻だったし、学校の先生や子供たちとの描写も忘れられないし、湖山先生の思いにもジーンときましたし、もっと書きたいですけどネタバレになるから書けないです!笑
本当にいい作品でした!
皆さんも前作を読んでから、ぜひ読んでください!

あらすじ

物語は前作から2年の時が経っています。主人公の霜介が兄弟子の湖峰さんと揮毫会の準備をするシーンから始まります。二人の会話なんかは前作の冒頭シーンが思い出されるような懐かしさを感じられます。
霜介が湖山会の一員となっていることがなんだか嬉しいなと思いました。ただその反面、2年の変化により、どこかギスギスした雰囲気が流れています。前作で湖栖さんが抜けたことや千瑛さんの単独活動での忙しさなどにより、湖峰さんへの負担がより大きくなっていました。水墨画への思いは同じなのに、弟子たちはバラバラ。
そんな中で揮毫会が行われ、そこで霜介に大きな役割が与えられます。しかし、弟子たちの小さな歪みがこの揮毫会で顕著に出てしまいます。そこで湖山先生は何を描くのか。この揮毫会から霜介自身だけでなく、弟子たち、そして湖山先生の物語が大きく動き出します。

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ネタバレを含むので未読の方は読まないようにしてください🙇

子供たち、特に水帆ちゃんとの関係性にとても心打たれました。学校での揮毫会のシーンとかは涙しながら読みました。霜介がようやくお母さんともちゃんと向き合えたんだなって。霜介が水墨画を通じて水帆ちゃんを前に進ませたように、霜介も水帆ちゃんや元気くん、子供たちに後押ししてもらっているところが素晴らしかったです。
そして、子供たちだけでなく、湖山会のメンバーも霜介に救われているのだなって。千瑛さんの霜介への信頼はスゴいですね笑。そして、本当の家族のような関係ができてよかったなと思いました。
あとは何といってもラストの湖山先生の水墨画を描写する姿だったり、霜介が描いた水墨画への言葉はこの物語を読んで良かったと思えるようなシーンでした。
この未来を想像できるくらいの余白がある終わり方がちょうどいいのかもしれません。
まぁ、続編があれば必ず読みますが笑